小説 未必の見殺し 昼夜が巡って、ぼんやり徹夜明けの頭で、口癖みたいに自分を罵っている。 溜め込んだ洗い物に洗剤を垂らし、包丁をスポンジで拭う。 これからどうしようか。 殺人者は今しがた人を殺したナイフを洗い流しながら、そんなことを考えたりしないだろうか。 ... 2024.11.10 小説