頭がやけにざわめく。混乱する。感覚が落ち着かない。嵐が吹いている。ただ黙っている。目を閉じている。
あまり自信を持ちすぎないことだ。驕らないことだ。誇らないことだ。
そして進むことだ。それがむずかしい。
ある程度の幻想や過信がないと、何かをやり遂げることは出来ないように思う。……ぼくが小説を書き始めてしまうのは、過信があるからだろうが、それをいつも完成させられないのは、過信が足りないからなんだろう。
小説を書くなんて行為は、あまり意味のあることと思えない。誰かの役に立ったことがない。褒められたこともない。そんな馬鹿げたことに何時間も何百時間も費やすのだから、やり遂げるには信じなければ無理だ。
信じる――。
この物語に、自分の人生を懸ける価値があると、信じることだ。自分の時間を、懸ける価値があると……。
そして、結局は値しない。
ぼくの人生は生きるに値するか?
するさ……だって今、ぼく生きてたんだから。
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