日記

不器用に貫く[#240403]

2024年4月3日  大学の学務情報システムにアクセスする。もう履修登録期間に入っている。私はふと、これから始まるのが最後の一学期であることに気がつく。第1,2タームの講義を受講できるのは、今期が最後になることに。  それは不思議な、違和感...
エッセイ

文句ではなく、意見だった。

意見が言いたかった  理解ったような気になるべきではないと思う。野次馬は冒涜的な行為だと思う。  それは、誠実ではない。母のやり方を見て私は思う。私は、それは誠実ではないと思う。別に、責めてるわけじゃないんだ、私はただ、普通に会話がしたいだ...
日記

あたらしく、おわる[#240401]

2024年4月1日  私が去ったあとに、この家を満たすことになるだろう空虚について。 孤独と憂鬱について。重苦しい闇について。 カタカタと蓋を震わせる味噌汁の鍋。ホースから滴る水、壊れた換気扇。 拒絶しないことで幸福を得たとしても、引き換え...
日記

かつての絶望、幻の場所[#240331]

2024年3月31日  楽しんで生きていこうとするとき、他者を踏みにじることになるのだろうか。幸せになるとき、誰かを愛するとき、そこに暴力が伴うのだろうか。  これ以上に、何になるというんだろう。   暗闇を抜けつつあるのか、と私は橙色の光...
日記

遊んでる場合じゃなかった[#240330]

2024年3月30日  実家の押し入れに頭を突っ込んで、子供の頃遊んでいたおもちゃを引っ張り出す。すべて残っているわけではないが、一部は今もしまってある。綺麗なままのものもあるし、捨てるのは勿体無いけれど、譲り先もない。 細々したものを集め...
短編小説

エンドロール.クライシス

日の光が浅く、ノウルを焼き殺していくのを見ていた。  陽光が私たちを殺すことは知っていた。でも、ノウルが私のために死ぬなんて、そんな事は知らなかった。 「かえ、す、よ」  ノウルの声は焼けただれていた。長い腕を伸ばして、ノウルは影の中の私に...
日記

押入れの奥に猫[#240329]

2024年3月29日  なぜそうも、頑張って生きられるのだろう、と思ってしまうことがある。人間は、基本的に、何かと頑張るものだ。頑張るとは、ある意味では苦しむことだと思う。  なぜ、そうも苦しむことができるのか。過去の自分に対しても思う。何...
日記

雨降る街のドグマ[日記#240328]

2024年3月28日  春の夜、雨が降りしきる。季節によって雨の音は違って聞こえる。春の雨は春を纏っている。それはほの暗い。生暖かい泥のような手触り。病的な温度だ。   土地によって、匂いは違っている。雨の降り方も違っている。地元に帰ってく...
エッセイ

無知の知の困難、無知を諦める。

無知の知  かの有名な古代ギリシャの哲学者、ソクラテスの考え方として、最も有名なのは「無知の知」ではないだろうか。 この言葉が基本的に意味するのは、本当に賢い人は自分が無知であることを知っているものだ、という事である。 とてもわかりやすくシ...
エッセイ

サスの下、花が散る

はじめに  高校生の時、演劇部に所属していた。高校には2018年の時に入学し、そこから約2年半、私は演劇をやっていた。今回は、その頃の思い出について、大学4年生になった今、書こうと思う。  役職としては、主に裏方だった。役者も数回はやったが...